2010年12月22日水曜日

Visual Studio Web Developer導入;metaタグのcharset

JavaScriptのエディタを探していたところ、Visual Studio Web Developer(以下VSWD)が便利というblogを見つけたので早速導入。

入力補完はVBAで経験済みだったが、予想以上に使いやすそう。HTMLにも対応し、cssもプロパティ一覧から編集できる。個人的にはpadding/margin/borderというボックスモデルが直感的に把握できるのが嬉しい。NetBeansに比べても補完機能の動作は軽快で、さくさく編集できる。一見すると項目が多くて敷居が高く感じるかもしれないけど、無償で利用できるものとしては上等。

ところでVSWDで作ったファイルを別のエディタで開いた時にutf-8からsjisに変換されてしまい、ブラウザで読み込んだ時に文字化けするようになってしまった。解決策を調べていて、VSWDのweb.configファイルあたりが怪しいと踏んだが、中身を見るとちゃんとutf-8が指定されていた。

結局google chromeのデフォルトエンコーディングがsjsになっていたのだけど、ブラウザの設定はいじらないで、htmlファイル側だけ編集していた筈なのに何故?エディタによる変換まではVSWDで作成したファイルのデフォルトであるutf-8が使われていたはずで、それでも正常に読み取れていたのに。

とりあえずw3cのサイトを参考に、対処策としてmetaタグによるcharsetを明示することに。これでブラウザ側のエンコードをsjisにしていても、charsetの設定通り文字化けしないようにできた。

metaタグあたりはいわゆる「おまじない」的に捉えていたのだけど、勉強になりました。

2010年12月19日日曜日

web開発(もどき)の学習

頓挫していたWeb系言語の学習を少しだけ再開。
HTML5とCSS3が使いこなせると楽しそう。jsdo.itに投稿して腕を磨こうか。
しかしJavaScriptは相変わらずデバッグしづらい。とりあえずChromeのデベロパーツールが以前より分かりやすくなった気がするので、暫くはこれでやってみようかな。emacsは敷居高い・・・。

本日の備忘。
・formやulタグでまとめたbutton要素を、表示領域(divタグ)を広げても横並びにならないようにできるか。
・JavaScriptの変数スコープ(関数内での宣言はグローバルスコープで、ネスト関数での宣言は関数スコープ?)

2010年7月30日金曜日

地方交通;事例3種

地方交通の話。

高知県は全国でも有数の道路未改良(未調査だが、どうも自動車交通のための道路整備、例えば双方向車線の整備などが含まれるらしい)県らしい。そこでところどころに自動車が交差するための待避所を設ける1.5車線道路を整備することとしているようだが、それを補完するためのシステムとして「中山間道路走行支援システム」を開発したらしい。

これは行き違いが可能な待避所などに電光掲示板を設置し、対向車の接近を表示させることで、急な退避をしなくても良いようにできるとのこと。

続いて鳥取県のバス経路探索システム「バスネット」について。利用者はバスネットのWebサイトから県内のバス停や目印となる場所が3000カ所以上登録されたシステムにアクセスし、その中から出発地・目的地を選ぶ。するとシステムが経路を探索し、乗車および下車するバス停、乗り換え情報などを表示するというものらしい。

元々は研究用で、実用性には乏しいとバス会社から言われたらしいが、その後利便性を考慮して開発を進めていき、バス停間の経路だけではなくバスが通らない場所からでもバス停までの徒歩ルートを検索できるようにしたとのこと。

最後に富山県の富山ライトレール株式会社が経営する、LRT(Light Rail Transit)と言われる路面電車の導入事例。赤字路線を次世代型路面電車として電車の増発、駅の新設、乗り降りし易い車両の導入などの利便性を向上させることで再整備し、脱車社会化を目指すというもの。

これは市街地を走る路線であり、中心都市の周縁に対するフォローではなく街区の空洞化防止・是正を狙いとしている。

3事例を取り上げてみたが、前者2つは産官学の連携による取り組みである。地方においてこそ業種や立場の異なる企業・公共団体・研究機関などの協働による経験が蓄積され、先細りすることなく発展していくことを期待したい。

2010/12/14追記
NHKでマイカーの活用による交通弱者の支援を放送していた。
こうしたマイカーによる支援形態が広がるんじゃないかとのこと。
地の縁人の縁といった紐帯が地域の支えであるとして、自分はどう関わっていけるのか、まだ答えが見えない。

2010年6月25日金曜日

Ruby; A programming associate

 去る5月に国産プログラミング言語Rubyの認定資格を取得しました。

 学生の時にサークル活動の一環で某言語に触れた頃は、IT系の仕事で飯を食っていくのは向いてないかなと感じたものです。その思いとは裏腹にIT系の会社に就職し、ほどなく離職した時には二度と戻るまいと思ったのですが、紆余曲折の末舞い戻ってきてしまっています。

 今は色々と思うところあってプログラミングの勉強を始めたのですが、職業プログラマになるのか(というよりなれるのか)はまだまだ闇の中です。10年20年先をどうしていきたいのかモヤモヤしてばかりですが、形はどうあれ一心に続けていきたいと、今は思っていたりします。

2010年6月7日月曜日

疾る速さ; 自転車に乗って

 近頃思うところあって自転車を買った。これがまた随分楽しい。
 徒(かち)にしろ乗り物にしろ、目的や利用場面によって向き不向きは自ずからあるけど、自転車はちょっとした近所巡りから隣町までのお出かけも、10km単位での遠乗りさえ守備範囲であるから、凝りだすと際限無いんだろうなと近年の自転車ブームの一端を身をもって知った思いだ。かく言う僕も、以前どこかのWebサイトで見かけたライドマップが作れるサイクリング用GPSが無性に欲しいなどと、さんざ中てられている。

 まだ購入してから間もないため2度近場を巡ってきたくらいだけど、見知らぬ場所への好奇心がペダルを漕ぐたびに推進力に同調して湧き起こるようで、心が弾んだ。自分の身一つで得られる、安上がりだけどこの上なく貴重な感動だと思う。こういう朗らかな気持は久しく忘れていたようだ。

 自転車に跨るとただ足で地面に立っているのに比べ、頭一つ分は高くなるからなんとなく見通しが良くなった気がする。何より大した労力をかけなくとも強力な推力が得られるので、自然と気持も意識もより遠くを向くのだと思う。そのあたりにワクワクの種があるのだろう。それに小回りが利くから気儘に狭い道に入ってみたりするにも、気楽で骨が折れないのが良い。好きなところで好きに曲がり、停まり、また進む。これは車にはない利点だと思う。
 バイク(むしろスクーター)は中間的と言えなくもないけれど、最大の欠点は「音」にあると思う。自転車のいいところは駆動機関がないための静かさであり、外界に対してより近しいような気がする。

 自転車に染まりきった生活はまだまだ想像できないけど、いつかはもっと遠くの地に漕ぎだしてみたいと思う。

2010年5月25日火曜日

電子書籍; インターネット、リソース、アーカイブ

 会社の同僚から所有の書籍を電子化するというサービスがあることを聞いた。
 オフィス利用をターゲットとした書類・資料の電子化を生業とする企業は少なくなさそうだけれど、個人利用者向けに書籍を電子化するサービスというのに興味を引かれる。

 昨今Kindleやipadといった電子書籍端末が脚光を浴びているが、僕も持ち歩きの便とストレージ(電子シェルフとでも言うか)としての電子化に魅力を認めるものの、電子端末で大量の文章を読むのは辛いように思う。あとは電子端末と紙本の性質というか質感を比べると、どうしても紙の方が取り回しが良いと感じる。要するに手に馴染むかどうか。利用シーンに電車通勤を想定すると、都市生活者にとっては格好のデバイスと言えそうだけれど。

 何にしろ、こう電子書籍が増えてくるとそれをターゲットとしたビジネスが多様化してくるのではないだろうか。僕自身も自分で使うというより、デジタルのリソースを整理・管理し、利用するためのユーティリティーやアプリケーションが作れないかということを専ら考えている身であり、ソフトウェア技術者を目指すうえで専門を持つことは強みになるので今後も動向を押さえつつ挑戦していきたいと思う。
 さし向きebookリーダーと蔵書管理ツールをパッケージにしたアプリケーションが面白そうか。

 ところで著作権や頒布権の問題があるけれど、会員制つまり契約利用を前提とした電子図書館サービスが出てこないだろうか。どちらかというとビジネス向きになるかもしれないが、共同利用をコンセプトにしたデジタル貸本屋なんかもいい。

 それは僕にとって文化や娯楽の充実度にみられる地域差を吸収し、是正する方策としての書籍の電子化という希望だ。都市部の生活者だけに豊かな読書体験が許されているのは、やるせないではないか。

2010年5月3日月曜日

想いやりファーム; 北海道中札内村

 全国で唯一の無加熱無殺菌牛乳だとか。
 牛に「ストレスを与えない」を徹底することで、熱処理なしのそのままの乳が無菌状態でとれるという。外との隔てが少ない開放的な牛舎、牛が搾乳室に移動するまで1時間でも待つなど。その取り組みは脱帽もの。しかし採算とか経営面はどうなのだろう。

 と、思ったら流石の価格設定。能登のブランド牛乳の価格にも驚かされたが、比較にならないくらい高い。

・想いやり生乳(720ml * 3本入) 3,150円
・のとミルク  (720ml * 3本入) 1,890円(一ビンあたりの分量は他のサイトを参考に)

想いやりファーム
能登の地乳 のとミルク

2010年5月1日土曜日

農産物直売所; 埼玉の暮らし

 今日は近くの直売所で感謝祭が行われる日。ストックの食材を確認し、家を出た。
 大変気持ちの良い日和。水はけの悪い箇所を避けつつ農道を行けば、鐘の音。普段は駐車場である場所に会場が設営されており、人だかりが見えた。福引をやっているらしい。

 一通りテントを覗く。福引の景品は生花が主のよう。胡蝶蘭の文字が見える。醤油ダレの串団子、ラムネやアルコールフリーのビールなどの飲み物、種や加工食品の販売、振舞いの饂飩、それから去り際に気づいたが金魚すくいらしいものがあった。お昼前とあってそれなりの活況。常よりもお子さん連れの親やおじいちゃんおばあちゃんが多いように思われた。

 肝心の野菜はというと、開催時間が2時間前倒しになっている割にはそこそこ残っている。まだ平常の開店時間よりも早い時刻だからかもしれない。

 今の住居に引っ越してから1年と3か月くらいだが、この直売所にお世話になりはじめてからは1年も経っていないだろうか。たまたま散歩して見つけたもので、当時はそれほど気に掛けていなかった。実際に利用してみると、これがなかなか良い。思うところは色々だが、今後の整理のためにメモ。

・利点
①季節の野菜を扱っている。
②スーパーのような市場価格と異なる値付けがされている。
③地元の生産者が作ったものだけを揃えており、地産地消を体現。
④スーパーよりも近い

・欠点
①食材の選択肢が自ずと限定される。肉類はない。
②開店日が週3日(水・土・日)で夕刻には閉まっている。

・気になる点
①JAの立場。
②値付けの仕組み。
③生産者との関係。

饂飩は食べなかったけど、今後もお世話になるだろう。

2010年4月22日木曜日

道の駅; 八王子滝山

 本日の首都圏ネットワークより、道の駅について。

 国土交通省の主管事業に「道の駅」事業がある。公式HPによると、22年3月1日時点で全国に936の道の駅があるそうだ。

 その機能要件として、
①駐車場、トイレ、電話は24時間利用可能
②案内人がいて、親切に情報を提供
が挙げられているが、個々の駅に見る多様性はなかなか興味深い。

 番組で取り上げられていたのは、東京都内の八王子滝山という場所である。東京都内では実は唯一の道の駅であるらしい。

 建物自体がかなり広く作られており、新鮮な地産の野菜の売り場、それを加工した惣菜やアイス(たけのこアイスはおいしいんだろうか)の販売など、ちょっとしたスーパーの様相だ。無論、地場産業の特産品も扱っており、おみやげ探しに立ち寄るのもよい。ちなみに八王子は織物で知られているとのこと。建物内にはちょっとしたスペースがあって催事にも活用できたり、災害用の緊急避難所としての備品や非常食を整えていたりするなど多機能である。

 そもそも道の駅の設置には地域色を活かした地域振興という狙いもあるようで、八王子滝山のように単なる休憩所には留まらず複合的なサービスを行っている施設もある。その数は近年順調に増加しているようだ。そこにはエコツーリズムや地方への興味の高まりという背景があって、公共交通機関の整備が不十分な地方・地域における自動車利用者をターゲットとしたサービスが求められていたからではないか。

 その需要側に対して、地域社会・住民の知や意欲を取り込み供給者としての役割を確保することで、地域自体の活性化や連携の強化を図れるという双方にとってメリットがあるのだろう。加えてコミュニティスペースとしての機能を持たせる例もあるのだから面白い。
 主にはドライブのポータルとして、また内外遠近の人々の交流拠点として、地域色を集約・発揮した魅力ある駅作りを期待している。

ところでドライブ好きな人は目的地を決めるのにどんな情報元を持っているのだろうか。TOYOTAがプロデュースするドライブ情報サイト「GazooMura」のようなリソースを発掘していきたい。

2010年4月14日水曜日

格安とモラル; 航空業界の話題

 NHKの夕方番組である首都圏ネットワークで、「日本の空・路線拡大続く格安航空会社の現状」として航空業界の話題が俎上に載せられた。

 海外の航空会社が格安の料金を武器に日本の旅行業界に進出しているという。
オーストラリア・ニュージーランドを拠点とするジェットスター航空では、一人分の料金で二人分の旅券を購入できるような破格のキャンペーンを実施するなど人気の様子。

・機内食/ドリンクは希望者のみ有料で提供
・業務範囲の拡大による?人員の削減?(詳細は聞き洩らしたが、一人でより多くの仕事量をこなすということだと思われた)
・着陸後の機体整備や清掃の時間を短縮することで、一機体当たりのフライト回数を増加
etc...

 合理化することで安価な料金での提供を可能としたことには見習うべき点もあろうけど、機体を遊ばせておく時間を切り詰めることは安全とのトレードオフになるのではないかという点が気がかりではある。つまり労働者の待遇や労働環境を締め付けているのではないかという懸念である。

 消費する側にとっては安ければ安いほど有難いけど、過剰な価格競争は消費者を傲慢にし、供給者の首を絞めることになると思う。消費者至上主義的な市場動向のひずみが表面化している分野の代表は、農家や漁業者など第一次産業に属する生産者だろう。
 
 とはいえ生活者としての僕は、スーパーに行けば商品の値札を見比べつつ売り場を行ったり来たりで、生産者のことよりも懐のことばかりを考えている。今ではどのスーパーでもトレーサビリティを意識して生産者の氏名や写真を添えてあるけれど、国産か否かの違いほどには作り手のことを考えてはいないのだ。

 その一方で理想家としての僕はテレビや本を前に生産者の身の上や国の行く末を案じもする。価格競争の熾烈さに眉を顰めはするけど、結局はそのことによって安穏とした生活を送れているのだろう。

 消費者のモラルを育てることも、適正な市場をつくり労働者の立場を改善することも、一朝一夕で解決できる問題ではないけれど、何か身近なところで関わりをもてないかとは思う。

2010年3月29日月曜日

地図と体験; 識るを覚えるに


 つい先日、某Webストアを覗いていて、アメリカのモントレー市と姉妹都市を結んでいる七尾市でジャズフェスティバルが行われていると知った。七尾というと和倉の温泉街や能登島(1月に野生のイルカを見た)、県内のJR線北端の地といったことが連想されるのだけど、「ジャズが薫る港町」という触れ込みには新鮮な印象を受けた。そう言えば扉一つで舞台が野外に繋がるという、意欲的な造りの能登演劇堂もここ七尾にあるのだった。

 Googleマップで会場を探し始めたのを潮に、当初の目的を脱線しながら地図ウォッチの時間になった。僕は地図を見るのが苦手で、詳しく建物名が示されていてもその平面図と景色との連絡がつけられない。迷った時は急いた事情のない限り、まずは歩いて、とみこうみして道を探す。トライ&エラー。行き当たりばったりとも言う。

 そんな具合で位置関係を飲み込む力量は一向に上がらないし、腰を据えて読み解こうなどという根気も持ち合わせていないけど、見る分には結構好きだったりする。

 ところで近年、地域振興について考える上で里山という概念や中山間地という地理特性に目を向けているのだが、俄かに注目しはじめた場所として島根県と岩手県がある。そのうち島根県ではGISを活用した興味深い取り組みをしており、Googleマップを筆頭に地図に関連するソフトウェアや技術に食指が動いていたところでもある。

 その島根の地図を眺めつつ、何とはなしに表示を「地形」にして見て気づいたことだが、島根にはさほど高い山岳はないけれど、北側の東西に伸びる平野部は、南北を山地に囲まれ宍道湖に分断されているように見える。似た印象を覚えた場所として、徳島県と香川県がある。両県は南北を接しているわけだが、低い山が両者を隔てるように塞がっていて、最短距離での南北間移動は思ったより骨が折れそうだと感じた。電車はぐるりと回り込むようにしか伸びていない。

 こういう物理的な隔たりには、距離という数値からは測れない心理的な隔絶があるのではないかと思う。平面では見えないことも、地形図を合わせることで浮かび上がることがあるものだ。同様にして実際にその地を踏むことでしか知ることのできないものもあるのだろう。

 Webの世界の発展は実に速やかで、実世界の片隅のことまで指先一つで調べることができたりするけど、全感覚的な体験によってもたらされる豊かさには及ばない。しかし地図情報には独特のパースペクティブがあり、空間的なアプローチを可能とする拡張性を有している。

その可能性によって地域の人々に故郷の再発見・認知を促し、自律自営の道を拓く一助となるような何かを導け出せないかと思ったりする。

2010年3月25日木曜日

輪島市と種子島; 故郷を知る一歩として

 2010/03/25にNHKの特集で地域での移住への取り組みを紹介していることに触発され、出身地である輪島市との比較を試みた。

比較対象:鹿児島県種子島

・土地
 輪島市の土地基盤を見ると、耕作地の割合は県内でも低い方だが、林野面積は広く、総面積に対する76%程度を占めている。県内では近隣に総面積と林野面積の比率が同程度の鳳珠(ほうしゅ)郡があるが、こちらの耕作面積は県内上位に位置している。ちなみに人口規模は同程度だが、それぞれの市域・郡域を考慮すると輪島市の方が人口密度は高い。その他の土地資源などを見ても、山林が豊富だが耕作地の規模は小さい、あるいは活用されていない土地が多いらしいと思われる。

 十分なデータを持っていないので経験則で恐縮だが、理由として輪島市が地理的には平野部の比較的乏しい地域だからではないかと思う。あくまで県内の、とりわけ能登地方における近隣地域との比較から言っていることなので、全国的に見ればどうなのか分らないが、いわゆる中山間地と呼ばれる地理条件に当てはまるのではないかと思っている。僕の生家も緩やかな傾斜地に棚田の広がる、小さな集落にある。

 さておき、種子島の方はどうか。
 日本国内でもかなり南の方に位置している。地勢的には標高が最高点でも286mとかなり低い。交通は空路が日に4本(NHKの特集ではJALの小型機が映っていた)、鹿児島からが主で、1便だけ大阪からもでているらしい。海路は13便ほど。直通だと所要1時間半ほどのようだ。農地面積については、種子島は西表市と熊毛郡の2町を合算する必要がありそうだが、そもそも統計に出ている経営耕地という扱いがちょっと分らない。試算してみる。

238,838(a) + 514176(a) = 753,014(a) ※単位:アール
 次にアールから平方メートルに換算。
753,014(a) * 100 = 75,301,400(㎡)
 最後に平方キロメートルに換算。
75,301,400(㎡) / 10,000,000 = 7,5(k㎡)

 7.5k㎡だと輪島市の24.8k㎡と比べて狭すぎる。計算を誤っていない限りは、比較対象としてより適切な統計データを探す必要がありそうだ。
 今日はここまで。


※ 一部単位の変換には株式会社AUテクノサービスの単位換算表を使用。

■輪島市
・面積:426.26㎡
・人口:32,518人
・耕地面積:24.80k㎡
・林野面積:327.35k㎡

■種子島
・面積:444.99㎡
・人口:34,128人

地域の将来; 担い手と誘い手

 今朝のNHKに地域の移住促進の取り組みが紹介されていた。

 ところは鹿児島県種子島、そして徳島県美波町。前者は年間100人を超える移住者を受け入れるという。

 1世帯3人換算で30強、4人換算で25家族というのはなかなかの数字ではないか。月に2乃至3家族の約6~12人が、島に移り住んでいる計算である。南海の離島を空想するのは安易だが、南方独特の空気には心惹かれるものがある。とはいえ田舎暮らしへの志向には心理的陥穽が少なからずあるので、この点には自覚的であるべきだろう。

 面積・人口を比較したところ、著者の出身地である石川県は輪島市にかなり近い数値であることがわかる。
紹介されていた限りでは、先輩移住者が職の斡旋や生活上のサポートをしていることが効果を上げていると思われた。

 見知らぬ土地で暮らすとあれば、生活環境を見る目が厳しいのは当然のこと。職があっても給与水準が低ければ生活費、特に住に関する生活条件には過敏にならざるを得ないだろう。その点種子島の移住者サポートは住居のリフォームまでしてくれているというから随分手厚い。また地縁も何もない人にとって、そこに暮らす人に惹かれて移住を決めるのはありそうなことだ。

 石川県には定住化促進事業として、古民家(と言っても特殊な分類と思える)を含めた未使用住宅と、それらの賃貸もしくは購入希望者とをマッチングする「空家データベース」という仕組みがある。しかしいかんせん数が少なく、古い家屋は補修が必要であったりトイレが汲み取りだったりする。これで賃貸となると、好きに建て替えともいかないだろうから、よほどの魅力がなければ住み着くには躊躇いがあるだろう。

 徳島の美波町は同局で放送している連続テレビ小説「ウェルかめ」のモデルであろう。人口100人程度と、過疎の進行度が高いようだ。この町では3人に一人が移住者というから、驚きである。
 が、時間の都合で割愛。

 いずれの事例も輪島市の市と町村レベルにそれぞれ置き換えて参考にできる点があるかもしれない。
機会があれば調査してみたい。