2010年7月30日金曜日

地方交通;事例3種

地方交通の話。

高知県は全国でも有数の道路未改良(未調査だが、どうも自動車交通のための道路整備、例えば双方向車線の整備などが含まれるらしい)県らしい。そこでところどころに自動車が交差するための待避所を設ける1.5車線道路を整備することとしているようだが、それを補完するためのシステムとして「中山間道路走行支援システム」を開発したらしい。

これは行き違いが可能な待避所などに電光掲示板を設置し、対向車の接近を表示させることで、急な退避をしなくても良いようにできるとのこと。

続いて鳥取県のバス経路探索システム「バスネット」について。利用者はバスネットのWebサイトから県内のバス停や目印となる場所が3000カ所以上登録されたシステムにアクセスし、その中から出発地・目的地を選ぶ。するとシステムが経路を探索し、乗車および下車するバス停、乗り換え情報などを表示するというものらしい。

元々は研究用で、実用性には乏しいとバス会社から言われたらしいが、その後利便性を考慮して開発を進めていき、バス停間の経路だけではなくバスが通らない場所からでもバス停までの徒歩ルートを検索できるようにしたとのこと。

最後に富山県の富山ライトレール株式会社が経営する、LRT(Light Rail Transit)と言われる路面電車の導入事例。赤字路線を次世代型路面電車として電車の増発、駅の新設、乗り降りし易い車両の導入などの利便性を向上させることで再整備し、脱車社会化を目指すというもの。

これは市街地を走る路線であり、中心都市の周縁に対するフォローではなく街区の空洞化防止・是正を狙いとしている。

3事例を取り上げてみたが、前者2つは産官学の連携による取り組みである。地方においてこそ業種や立場の異なる企業・公共団体・研究機関などの協働による経験が蓄積され、先細りすることなく発展していくことを期待したい。

2010/12/14追記
NHKでマイカーの活用による交通弱者の支援を放送していた。
こうしたマイカーによる支援形態が広がるんじゃないかとのこと。
地の縁人の縁といった紐帯が地域の支えであるとして、自分はどう関わっていけるのか、まだ答えが見えない。